事業記録・Xファイル
「ザンサイバー」破導獣大全2


敵側メカ編

ストーリーコンテンツ
「破導獣ザンサイバーSIDE-B」

「蘭亭戦闘メカ研究所」




汎用巨大機獣兵<獣骸>

初登場Destruction.1

 巨大軍事組織ICONの生産した人型多肢兵器。
 ICONの戦力の中核をなす最量産型兵器であり、バランスの取れた 攻撃力と機動性を持つ。武装オプションの 交換により様々な戦闘環境に対応可能。
 機体の設計についてはICONのオーバーテクノロジーすべての 母体である<骸逢魔(ガイオーマ)>を大いに参考にしており、言わば 人類による<骸逢魔>のレブリカであるが、その性能は遠く及ばない。


<造形解説>
 2003年製作。
 ガレージキット、ガイオーマより改造。「ザンサイバーSIDE-B」の コンテンツ開始に併せ、その存在の必要性から造形。
 コミック版展開当時、「ガイオーマの量産機」という当方の起こした 設定を元に蘭亭カントクがデザインを起こしてくれたもの。造形にあたっては 撮影するとき若干ポーズ付けが取れるよう、肩と肘の関節を新造している。







重火力幻惑機獣兵<獣骸怒>

初登場Destruction.2.5

 <獣骸>のフレームを元に、装甲、出力を強化した重武装バージョン。
 重量増加に伴う高出力型ジェネレーターの搭載により、元来艦載用であった 大型重火器<ヘヴンズ・パニシュメント>の使用が可能になっている。
 但しその重装備ゆえに機動性は著しく低下しており、逆に不利となった格闘 戦能力を補うために両腕に超振動クロー、両肩に<ダンスホール・ プロダクター>と呼称されるナノマシン・ディスチャージャー を装備している。これは噴出、散布したナノマシンを 敵機のセンサー類、視界カメラ等知覚機器類に反応させることで意のままの コントロールを 可能とする物である。これによって通常のチャフのごとく電子機器、知覚 機器類を混乱させる。或いはこれによって自機の姿を 相手から見えなくする、敵の視界において自機の数を増やしてみせる、または 仲間同士で同士討ちをさせるなど、自機を取り巻く戦闘フィールドを自在に 「演出」することができるのである。
 その特殊能力と火力がザンサイバーに対して有効視され、3機が ザンサイバーとの直接戦闘に投入された物の、ザンサイバーの二次元絶対 シールドと“野性的な感覚”の前には無力だった。




<造形解説>
 2002年製作。
 「ザンサイバーSIDE-B」の コンテンツ開始に併せ、その記念すべき第1話用敵メカとして造形した物。
 基本的にはガンプラ等流用パーツによるミキシング造形。デザイン上 ほぼ唯一の アイデンティティたる大砲は、本体が完成直前になって「あ、良く見たら なんの特徴もねえやこのメカ」と思い立って慌てて追加工作で作ったもの (笑)。







高機動強襲機獣兵<餓空骸>

初登場Destruction.4

 <獣骸怒>同様、<獣骸>のフレームを元に改造したバリエーション機。
 ザンサイバーの脅威のひとつである高機動力を凌駕する目的で造られた 機体であり、高出力ブースターの搭載と共に徹底的な軽量化のため、その 装甲は、機動時の機体の自壊をギリギリ抑えられる程度にまで削られている。
 あらゆる衝撃的破壊力を無効化する二次元絶対シールドへの対抗手段として 、ザンサイバーの機体に取り付いての、格闘技でいう所の「関節技」が 有効視されたため、そのマニピュレーターには十二分な硬度と出力、リーチが 与えられており、それがこの異形の機体最大の外見的特徴となっている。
 元々対ザンサイバーのために急遽開発された機体だったが、 徹底的に軽減された機体重量とその機動力により、結果的に 空戦能力においても元来のICON航空兵力たる多肢兵器<天骸鬼> に匹敵する能力を持つこととなり、<獣骸>のフレームを共有できる コストパフォーマンスとあいまって、新たなICON航空兵力の主力機 の座を勝ち得ることとなる。


<造形解説>
 2003年製作。
 蘭亭カントクデザインによる、コミック版においても大活躍したメカ。
 こちらも流用パーツ、木部用エポキシパテ等によるミキシング造形。 実際作ってみると非常に 立体映えするデザインであり、この辺は造形もこなす蘭亭カントクの 面目躍如である。立体化すると、背中のブースターと翼のバランスが 非常にココチ良い(嬉)。







波動銀凰<骸逢魔>(ガイオーマ)

初登場Destruction.5

 ザンサイバーを葬るため、ICONが繰り出した最強の 多肢兵器。運用の際は機体を折り畳み、さらに多重装甲に身を包んだ 封印状態にされている。そして、最大の仇敵ザンサイバーを前にした時 その封印は解かれ、この最強の姿を現すのである。

 ICONの本拠は、かつて地球に落下した異文明の超巨大宇宙船を 改造したものである。そしてその宇宙船の中枢に残された1機のマシン こそガイオーマそのものなのだ。
 このガイオーマの機体解析によってICONは<獣骸> を初めとする多くの多肢兵器を開発した、言わばICON最古の 多肢兵器であると同時、ICONの所有するすべての機体の母体である。

 オリジナルの機体故、その性能は人間がいまだ推し量れる物でなく、 この機体の存在を危険視した指導者イオナは機体の中枢部分が“稼動中” であるのも構わず機体を解体していた。だがICON幹部、ボーンの思惑 と野心がこの機体を再生させ、そしてザンサイバーを駆る斬馬 弦の 親友、柾 優に預けられることとなる…。



変形図解

<造形解説>
 2003年製作。
 「ザンサイバーSIDE-B」登場に併せ、後述するガレージキットを 改造した物。
 間接のフル可動ばかりでなく変形にまで挑戦したため、太腿、胴体など を作り直し、パーツはほぼ同じなのに体型的にはガレキの素組みと まったくの別物という、ガレキの販促の看板にもならない困った代物(笑)。
 造形物としての詳細は、上から飛べる変形図解のほうを御覧ください。



ガイオーマ  波動銀凰 骸逢魔(ガイオーマ)

<造形解説>
 2000年製作。「ザンサイバー」シリーズ、ガレージキット第二弾。

 劇中のライバルメカ。やはりコミック・ガレージキットと展開していく上で 敵ロボもあったほうがいいだろうと開発。これまた事業部長のベタな鉛筆 スケッチを蘭亭様がかっこよくリファインしてくれたデザイン。









次元波動幻影傀儡抗体<コーパスルズ>

初登場Destruction.6

 波動銀凰形態となったガイオーマの、防衛能力の一環として形成される “次元波動幻影”。
 実質的にはその名の示すとおり、次元波動によって投影される陽炎あるいは 幻影に過ぎないが、投影の際投影個所付近の物質を取り込むことにより、 実態攻撃兵器としての「質量」を持つのである。
 蟲状のボディと腕にて形成される単純な形態だが、背部から生やす二種の 攻撃用構造によって<レッドバージョン>、<ホワイトバージョン>に大別される 。<レッドバージョン>は敵機への直接攻撃を目的としており、背部構造先端の “毒針”からは、自体を形成する物質を分子変化させた強力な酸を噴出する。 一方<ホワイトバージョン>は攻撃用構造を次元波動砲砲台とした中/長距離 攻撃型であり、自身の実体である次元波動そのものをビーム化して攻撃する (ただし、数回の斉射で自身の形状を維持できなくなり自壊してしまう)。
 元来が次元波動による構成物であるため、ザンサイバー絶対の楯である 二次元絶対シールドを無効化して攻撃できることこそが最大の武器と言え、 群で攻め立てる質量的圧倒感とあいまって、まさにザンサイバーという 天敵からガイオーマを防衛する“抗体”として その能力を発揮するのだ。




<造形解説>
 2003年製作。
 怪獣あるいは機械獣然とした敵メカが欲しいという構想から製作。 基本的にはこれまた流用パーツ造形。
 「SIDE-B」を開始するにあたって、ザンサイバーの仇敵となる機体として、 ではガイオーマとザンサイバーの決定的に異なる部分は何かというのを いろいろ模索した回答のひとつ。すなわち「単体での圧倒的破壊力 を持つのがザンサイバー、配下となる軍勢をもって戦うのがガイオーマ」 という新設定である。
 形状的には多分に「体内で悪性体を駆除する抗体」というのを意識し、 ホワイトバージョンは蟲っぽくも骨っぽく、レッドバージョンは 「内臓にぶら下がった骨」を意識した物の、単なる派手な色使いになったの はご愛嬌。
 元々の本体に、バックパックの交換によって武装を変化させるあたりは モビルスーツ的発想である(笑)。  







格闘型巨大機獣兵無人改<邪獣骸>

初登場Destruction.8

 世界有数の暗殺者、斑三兄弟の長兄、斑天一郎の人格、戦闘技量を 完璧に複製した人工知能〈MADARA-システム〉を、その制御系に 組み込んだ<獣骸>の無人兵器バージョン。
 元より機動力、格闘能力に秀でた汎用機としての〈獣骸〉の機体特性に 斑天一郎の剣技を軸とした戦闘技量が加わることによって、並みのパイロット の操作以上の戦闘能力を発揮する。


 背に換装された大型ブースターによる爆発的なスピード、 急制動・急慣性を伴う超機動力は、無人兵器としてパイロットの安全、 肉体的限界を一切考慮する必要がないゆえでもあり、“パイロットの肉体の 限界”という枷から 〈獣骸〉本来の兵器としての攻撃力を引き出した機体とも言える。
 ICONに反旗を翻したサイレント・ボーンストリングによる無人兵器群の 中核となる機体。



<造形解説>
 2005年7月製作。
 初登場話執筆から長らく作られないでいた、ある意味幻の機体(苦笑)。
 基本的には〈獣骸〉の簡易改造。無人兵器であることを示す片乳ブラと デコのリーゼント装甲、腰の面が本体の改造部分。頭のツノも、ブースターと 干渉しないよう取り付け角度を変えています。






対概念障壁突貫兵装<ペネトレーター>

初登場Destruction.8

 機体装甲表面の現実空間上に不可視の“二次元絶対平面”を現出させ、 “高さ”という概念がない故に表面からの攻撃を無効にしてしまうという 破導獣絶対の概念障壁〈二次元絶対シールド〉。それを打ち破ることを 目的にサイレント・ボーンストリングが完成させた獣殺しの凶器。



 槍自体の三本の穂先は、それそのものが独自機動が可能な小型無人兵器 であり、穂先の先端そのものは三次元現実空間を斬り裂くことが可能な 次元カッターとして機能する。そして二次元絶対シールドを構成する 二次元絶対平面上にて現実空間に“斬跡による正四面体”を構成、 それにシールド表面を取り込むことで二次元絶対平面を立体化、 “高さがないという平面の概念を、立体の存在する空間という概念へと 書き換える”のである。

   

 現実空間上に立体化…物質化してしまったシールドは“すべての 物質は破壊という法則から免れない”という概念の元に晒されることとなり、 槍本体に装備された炸薬射出式の金属杭によってたやすく打ち貫かれる 運命が待っている。
 完璧な装甲としての“概念”を破るため、装甲を貫くための“概念”を 与えられた、紛れもない破導獣の天敵とも呼べる槍。 擬似ブラック・スフィアという超動力を持たない無人兵器群が 破導獣軍団と互角に渡り合えたのは、まさにこの最凶の槍の 存在あってこそなのである。


<造形解説>
 2005年7月製作。
 初登場話執筆から長らく作られないでいた、ある意味幻の武器(苦笑)。
 基本的には流用パーツ構成。本編中でも要所要所で活躍してくれる ある意味「ザンサイバーSIDE−B」という物語における最強兵器。 槍本体はパイルバンカーというのは、これしかありません、当然です。







無銘破導獣〈巨竜型〉

初登場Destruction.9

 三枝博士によって開発、製造された初期型破導獣の一体。
 巨竜のごとき姿と大型の体躯を備え、要塞攻撃用というよりは、 むしろ内蔵した疑似ブラック・スフィアの大型動力稼働試験機と いった意味合いが強い機体。
“破導獣”として、ザンサイバー同様の二次元絶対シールドと 体躯に見合わぬ機動力、そして高出力を誇り、ほとんどが実験機 扱いとなった初期の獣型破導獣の中でも、後に前線突撃機として 数機が生産されることとなる。





<造形解説>
 2004年製作。
 おもいっきり機械獣というか、70年代ロボットアニメの敵 ロボット怪獣。 基本的にはこれまた流用パーツ造形。
 今どきのロボットアニメにはまず登場してこないタイプの敵メカで、 こういう奴等をリスペクトするのも「ザンサイバー」という作品で やりたいことのひとつである。
「獣の頭部の、頭頂あるいは額に人型メカの顔がある」というのが 破導獣というメカにおけるデザイン上のポイントのつもり。
 面構えとしても、なかなかにダイナミックプロっぽくなったと自負 しているがいかがなもんでしょうか。  







破導獣ダンサイバー〈断砕刃〉

初登場Destruction.9.5

 ザンサイバーを含む、数百機にも及ぶ破導獣の開発を経て 完成した、破導獣の完成型。
 ザンサイバー同様の人型が与えられているが、あくまで格闘戦に 特化したザンサイバーと異なり、多種の兵装を使いこなせるよう 設計されているあたり、実はICON側多肢機動兵器と酷似した コンセプトを持たされている機体。
 その手足のフレームについてはザンサイバーのものの設計が流用 されているが、後発機としてむしろ構成金属の材質面、駆動系の 反応値などは上昇している。
 破導獣軍団の中核を成す最量産機であり、可変能力さえ 与えられていないものの、1機1機がザンサイバー と同等の機体スペックを持つ、まさに恐るべき破壊の軍団である。



<造形解説>
 2004年製作。わかりやすいまでの流用パーツ造形。
 元々ダンサイバーという機体自体はコミック版から登場 していたものであり(その頃は核動力という設定)、 蘭亭紅男カントクによるデザイン画も存在するのだが… 失礼ながら、そのデザイン画を“まったく見ずに”造形。
 これは、今後もこの機体が正面切っての悪役として、胴体の デザインに代表されるとおり明確なキャラクター性を 持たせたかったため。なお、カラーリングについてもザンサイバー =暗色系に対して対比を持たせたつもり。
 それにしても、色まで塗ってから気付いたけど、なんとなく 手足を折り畳んだ状態で、魔法陣のなかから召喚されてきそうな…、

「ドーマ・キサ・ラムーン! 光出でよ、汝ーー(みなまでいわない)」
 





豪雪地帯酒店・第二事業部は ものをつくりたいすべての人々を応援します。




「敵側メカ編2」

「破導獣ザンサイバーSIDE-B」

戻る