事業記録・Xファイル
「ザンサイバー」破導獣大全2


敵側メカ編2

ストーリーコンテンツ
「破導獣ザンサイバーSIDE-B」

「蘭亭戦闘メカ研究所」




サイバーゼロ・エビルフェイク

初登場Destruction.4.5

 突如松本市に出現した、正体不明の謎の機体。
 その外観はザンサイバー、その素体となった実験機“サイバーゼロ” に酷似しており、機体内部にはこれも模造されたとおぼしきブラック・ スフィアが内包されている。
 ただし、その制御は極めて不安定な状態にあると思われ、背部には それ故の弊害か、可視空間すら歪める重力異常領域を発生させて しまっている。これはX軸、Y軸、Z軸あらゆる方向にねじれた重力が 空間上に渦を巻いた状態となっており、その重力異常は機体自体も容赦なく 苛んでおり、言わば重り付きの足枷を嵌められ自由な機動性を奪われた状態 (背面のブースターは、あくまで非常時機体を重力異常の高重力から 制動するための物と推測される)。

 武装は左腕シールド内に装備された重力波発生機関による重力衝撃拳 と、右手に持つ九九式破甲刀“巌流”。設計した“十字の檻”すら 完成を放棄したこれは、内部に疑似ブラック・ スフィアを内蔵することを想定された斬敵兵装であり、疑似ブラック・ スフィアが発する次元波動を一次元完全直線上に固定、太さ、厚みという 概念のない、それこそ影の厚みより遥かに薄い純然なる“線”を刃とする 、それこそ分子の隙間にすら斬り込むことが出来る恐るべき武装である。
「エビルフェイク」とは、何者かの意図かは不明ながら、悪意的に サイバーゼロを模したこの機体を指して三枝小織博士が称した名称である。



<造形解説>
 2004年7月製作。これまたわかりやすいまでの流用パーツ造形。
 蘭亭紅男カントクが原型を制作し、イベント「第17回クリエイターズ・ カーニバル」にて完売という実績を残したガレージキット「 サイバーゼロ・ファンタズムビースト」。その頭部、胴体、手の破甲刀 のパーツをご厚意により譲っていただけたのを機に、その パーツの格好良さに感動のあまりデッチ上げた文字通りの“贋作”模型 (苦笑)。基本的に、全身の関節全てをプラ板とポリキャップにて自作 しているのでキモチいいぐらい各関節可動。
 本編第13話「Destruction.4.5」は、この模型を暴れさせたくて 書いたようなもんである。
 短期間造形というのもあって、全身「こりゃないやろ!?」という流用 パーツの使い方がされているが、まあ見た目のインパクトとなってくれて いれば勝ちか?
 ともかく楽しいもん作らせていただきました。蘭亭カントクに 感謝であります。
 







破導獣ゴウサイバー〈業砕刃〉

初登場Destruction.13

 対ザンサイバー用決戦兵器として開発された破導獣。
 その最大の特徴は両腕部と胸部にそれぞれ接続された小型破導獣ソウバ 〈爪刃〉とガガバ〈餓牙刃〉にあり、戦闘時にはこの二種の破導獣を分離、 遠隔操作によるコンビネーションで敵機を翻弄する。
 また、ソウバとガガバを分離させた本体自体も対ザンサイバー用の機体として 格闘戦能力を重視した設計となっており、その設計上のスペックは既に ザンサイバーを凌ぐものとなっている。






<造形解説>
 2005年3月〜4月製作。あられもない姿のままに流用パーツ造形。
 デザイン的なコンセプトで言えば、「ザンサイバー敵ロボデザインコンテスト。 君の考えた破導獣がテレビに登場するぞ!」みたいな視聴者参加コンテストで 「大賞は新潟県のわたなべくん(10才)が考えてくれたこのロボです!」 なんて作品。小学生が考えそうな爪とか牙とかトンガったツノがゴテゴテ付いた 頭などがいかにもそれらしい(笑)。
 一度コンセプトを決めたら流用パーツを切り貼りする作業がやけに楽しく、 見た目だけでいかにも強そうなロボになったのは我ながらご満悦である。
 大賞を受賞した新潟県のわたなべくん(10才)には、賞品として 上戸彩と一緒にガンプラのCMに出れる権利が与えられます(わーいわーい)。
 






巨大戦艦・烈華翁

初登場Destruction.9.5

 全長700メートル。三枝博士の擁する破導獣軍団母艦。
 擬似ブラック・スフィアを起動させることのできる超次元干渉システム “ブラック・ファイアプレイス”を動力源としており、更にザンサイバーを体内に 取り込むことで本物のブラック・スフィアの超破壊力を得ることの出来る、 三枝博士曰く“本物のザンサイバー”。
 その実態は、その異形の姿が示すとおりまさしく超巨大な破導獣そのもので ある。

(コンセプトデザイン・蘭亭紅男)



<造形解説>
 2005年3月製作。しめやかな気持ちで流用パーツ造形。
 こちらも元々コミック版から登場 していたメカであり、デザイナーである蘭亭紅男カントクによる コンセプトモデルも存在する。これまた 失礼ながら、そのコンセプトモデルを“まったく見ずに”造形。
 造形的には、日頃あまりロボ造形に入れない薄めたエナメル塗料の黒 による汚しを全身に満遍なく入れ、ITCメカ的な巨大間や存在感を 狙ってみた…つもり。
   







鬼神天帝・烈華翁

初登場Destruction.15

 サイレント・ボーンストリングが烈華翁を強奪、完成させた 超巨大人型多肢要塞。
 元々三枝博士の手によって建造された烈華翁であるが、その設計は開発 段階からサイレント・ボーンストリングの元にリークされており、 それを元に巨艦 という姿を捨て巨大人型要塞という、より戦闘に特化させた 姿として生み出された。
 言わば外部からの設計を得てより完成した烈華翁ともいえ、巨大戦艦 としての烈華翁は最初からサイレント・ボーンストリングの手によって 完成する運命だったのである。
 その動力源として、頭部眉間部分に埋め込まれた真ブラック・ ファイアプレイスは“進化の刻印”を中枢としたものであり、これも 三枝博士による物よりも、より完成した動力源といえる。

(コンセプトデザイン・蘭亭紅男)


<造形解説>
 2005年9月製作。
 これまた元々コミック版にて、烈華翁の艦橋から下が巨大な下半身 というダイナミックな画が登場したが、SIDE-B登場に併せてデザインを ちょっと変更。
 巨大な肩とマント状の翼で、シルエットをX字に放射的にすることで ロボのデザインを大きく、強そうに見せるというのはアニメ的な 常套手段でありますが、それをあえて取り入れてみたつもり。
 デザイン的に軽く見えないかというのが心配ですが。
   







破導獣ダークサイバー〈濁砕刃〉

初登場Destruction.17

 サイレント・ボーンストリング=西皇浄三郎によって強奪された ザンサイバーが、その装甲と制御系を作り変えられた機体
 その中枢制御システムには斑三兄弟の知能を機械化したMADARA- システムが組み込まれ、そして機体と制御系を繋ぐプラグ “進化の刻印”として、オリジナルの斬馬 昴のコピーである 月島蘭子が生体部品として使われてしまっている。
 機体については、装甲の変更によって変形が不可能となり 一部武装も制限されたが、これは斑三兄弟の得手とする“斑流暗殺術” を元よりのザンサイバーの機体性能による完全に近いトレースが 可能となったため、むしろ“ザンサイバー”としての能力よりも “斑三兄弟”の戦闘技巧が重視された故。
 元よりのザンサイバーの武装でありながら、ザンサイバーの腕部に 過大な負荷をかけていた銃砲バスター・クロスについては背部 スタビライザーに収納された形となっているが、これも命中精度よりも 機体に対する負荷軽減が取られたと言える。
 胸部獣面に咥えさせられている封印具は、ザンサイバーの機体 自体が持つ野獣の本能が、MADARA-システムと機体のリンクを妨げる 要素となるために施されたものであり、まさにザンサイバーそのものを 封じそのボディのみを乗っ取られてしまったことの象徴となっている 部位でもある。

  

<造形解説>
 2006年3月、4月。2007年1月。2月製作。
 悪側に奪われ改造されてしまった主役ロボというまんまな コンセプト。
 ほとんどガンプラによる流用パーツ造形ながら、「決して 線を多くせず、そしてシャープな悪ロボ」というのは まっとう出来たかと。
 同時進行で作っていたザンサイバーXOと、対極的な デザインを心がけております。
   





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