2003年1月


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03年1月6日(月)

 仕事始めです。正月気分を引き締め、心機一転今年も造形バリバリやって いきましょう。

 そういうことで、シナリオ第2話のための準備です。今回、いよいよ 敵側の量産機、獣骸の登場となります。当然ながら本日より製作開始です。

 さてこの機体、後のストーリーに登場するザンサイバーのライバル機、 骸逢魔(ガイオーマ)の“外見上の”量産機という設定です。ベースキット とするのは、売れ残っているそのガレキ版骸逢魔… (事業記録Xファイル参照)。まあ、自分でも元々 骸逢魔からトゲトゲディティールを省いて安っぽくしたものとして その昔蘭亭先生にデザイン描いてもらった物なので、かなり楽勝に作れる はずです。

 …と、考えてましたが甘かった。さすがは蘭亭先生…骸逢魔の デザインラインとパーツ配置を残しつつ、ヒーロー っぽい部分をほぼ完全に消去した上で、ほとんどのパーツの形状が元々の 骸逢魔と違っとる(泣)。とりあえず今日、腰パーツと脚パーツから ちまちま尖ったところ削ったり木部用エポパテ盛ったりというところから 始めました。それでも足首や腕の肘から先とか新造しなけりゃならないし、 これから当分、獣骸地獄決定。



1月7日(火)

 獣骸地獄真っ只中。ほぼ全身のパーツにエポキシパテを盛り付けて いきますが、とりあえず腕の肘から先は「パトレイバー」のファントムから 流用することにしました。いえ仕事帰り、わざわざバスで模型屋まで行って、 ちょうど棚に残っていてくれたのが…(嬉)。

 さて、本日嬉しいことに、掲示板に第1話の感想が…。結構厳しいご意見を 頂きましたが、それもまたこちらのコンテンツが読まれてもらっているという 証拠。このご意見に裏切らないものを書くよう精進しないと。

 …ちなみに昨夜、深夜放映アニメ「ワイルド7another 〜謀略運河」 第2話の録画に失敗しました…飛葉ちゃぁんっ!(かなり悲しい…泣)



1月9日(木)

 昨日、新年会。ぶっ潰れるほど飲んで見事に呑まれ、1日置いて作業再開 です(オエッ!)。

 一昨日盛ったエポパテを削りつつ、ポーズ固定だった腕の間接をプラ板、 ポリキャップで新造です。さすがに量産型ロボっぽく 武器とか構えさせる都合上、最低限の 可動範囲ぐらいは確保しとかなければという判断から。  …しかしぶっちゃけると、こういう判断がまた完成を遅れさせる…(泣)。

 昨年RD魔王様からダビってもらって、飛び飛びに見ていた 「ジャンボーグA」、大阪編12、13話をやっと拝見しました。 「ミラーマン」の石田信之ゲストやPAT二代目隊長、岸隊長壮絶な 特攻死。主人公の日頃の行いの悪さに、エメラルド星人ついに怒って 主人公にリストラ宣告など、見所いっぱいでなかなか満腹。 しかしなんてっても、敵幹部アンチゴーネの台詞…「通天閣を破壊して 日本を征服するのだ!」さすがはビリケンさんが見守る通天閣、そんなにも 重要施設だったとは…すげえ!(笑)



1月10日(金)

 形がなんとなく似ているというだけで、足首もファントムから流用する ことにしました。その他、例によって全身のパーツにエポパテを盛って いきますが…困ったことに、なんか元の骸逢魔より強そうになってきた(汗)。

 3年分の技術蓄積の成果(?)というか、ともかくこのままでは後々の ストーリーで雄々しく登場する予定の骸逢魔の印象が弱くなる(悩)。 ストーリーでの登場に併せて、元の骸逢魔の改造も必要になってきました… ああっ、また手間が増えていく(泣)。

 蘭亭カントクより「超重神グラヴィオン」最終回、届きました。まるで 80年代ロボアニメの打ち切り最終回みたいな最終回…(苦笑)。元より 2クール以降はビデオ発売という前提でのテレビ放映だったらしいですが、 それだったら最初から公共電波に乗せることを間違えてたような気も… 深夜遅くに放映されたアニメを眠い目こすって見て、わざわざビデオソフト まで購入してくれる視聴者がどれほどいるというのでしょう? でもまあ、 演出力はともかくその画力についてはアニメファンに盲拝されてる大張正巳 監督、まだ騙されてくれるアニメファンがいる限りは生き残っていけるんで しょうねえ…自分も騙されてるけど(←愚)。蘭亭カントク、これまで ダビングして頂いてありがとうございました。



1月11日(土)

 盛って乾いたところからどんどんエポキシパテ削り出し。なんとなく、 ガンダムからGMに改造してるような感覚もあります。とりあえず明日あたり までに武器も作って、傷消しのタミヤパテ塗りまでを目指します。

 ちくしょー「劇場版 仮面ライダー龍騎」、レンタル中だった〜!  それで代わりと言ってはなんですが、「突入せよ! あさま山荘事件」を 借りてきました。犯人側の視点を一切描写せず、ほぼ役所広司演じる 現場責任者の視点のみで語られるあさま山荘事件。ちょうど去年 「プロジェクトX」でも取り上げられていたので、両者を見比べて みるのも良かろうかと。映画的な批評ができるほど批評眼はありませんが、 少なくとも133分間の間、眠気を誘われるシーンがないというのも 無駄がなく面白い映画の証明ですか。特撮ファン的には、こういう映画に 出ても腰が低い役の似合う螢雪次郎のおどおどした出番に「イヨッ!」と声を 掛けたくなる(笑)。もたいまさこがあれだけ婆さん(犯人の母親)役が 妙にハマってるのは何故だろうとか、出番が1分もない犯人役武田真治と 人質役篠原涼子の立場はとか、鉄球クレーン車の会社名消せよとか 妙なポイントばかりに視線が行くのが…ともかく素直に面白い映画で ありました。雪国の尋常じゃない寒さを描写した映画というのもまた楽しい ですとか(苦笑)。
 さあっ、みんなで役所広司の足に熱湯をかけてあげよう!



1月12日(日)



 手首をエポパテで作ったり各パーツを繋いだりタミヤパテを塗り始めたり と、今日までの作業段階です。

 嗚呼、我ながらなんて組み立てやすくていいガレキを3年も前に生産してた んだっ! なんで売れへんのやろ? オリジナルの骸逢魔については 「事業記録Xファイル」を参照のこと。

(本日の話題のアレ)
   たぶんあちこちでイロイロ話題になってますでしょうが…本日放送の 「仮面ライダー龍騎」。最終回1話前であの思い切った展開は…まあ 考えてみりゃ、「クウガ」の最終回でもオダジョーの出番はエンディング の3分間しかなかった訳だし。
 しかし嫌なのが、来週の最終回放映後の視聴者のリアクションで 返ってくるだろうこういう意見…「謎が残ってがっかりでした」、 「主人公不在の最終回に何の意味があるんでしょう?」、「最後で 空中分解した番組でした」…etc,
 …謎なんか、全部明かして物語の雰囲気崩してしまうようなら視聴者が 各々自分の胸の中で補完すべし。「主人公不在」で作る物語が、1年間 番組を作りつづけてきたスタッフの最後の回答というならまずは受け止める べし。

 少なくとも1年間、先の読めない展開のストーリーにハマってたイチ 視聴者としては、この番組の最終回は楽しみに待ちます。たとえ最後に ドドンと裏切られようが。

 真司の「叶えたい願い」がああであったこと。第1話から語られ続けた 「戦う理由」を、苦悩と迷いの中最後まで貫き通す展開を見せたことで、 本当に真司こそが 一番見る者を裏切らない、皆の求めていたであろう「仮面ライダー像」 だったことが明確に語られました。かつての石ノ森作品の主人公たちが、 常々「戦う理由」を 問い掛けられ続けたことを思えば、まさに今回番組のテーマのひとつは 頂点に達したのかも。
 果たして「最後の仮面ライダー」の、最後に求める願いとは? 「リセット」なんて やったら、今日書き込んだことすべて忘れて悪口言いまくってやろうと(笑)。



1月13日(月)

 乾いたタミヤパテにペーパー掛けしたり、武器を作り始めたりします。 刃物はコミック版第1話の形状を元にやや幅広に、銃器は流用パーツで 適当に、本っ当に適当な形で作りました。目指すは全パーツ、明日には 塗装寸前であります。

 やっとのことで、ギリギリTV版の最終回の前に間に合い、借りれました …劇場版「仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL」。
 TVとはまた違った視点で真司と優衣ちゃんに比重が置かれた展開を 辿りますが、まあTV版メインライター、小林靖子氏のものとは違った、 脚本井上敏樹氏による「劇場版最終回」と思えば、ライター二人による 最終回の競作とも見れておもろいかなとか。

 ネタばらしギリギリのところを言えば、すべての真実にたどり着いた優衣の 最後の選択が…というのは個人的にはやや納得できないところ。「龍騎」 に子供番組的な定石をあてはめて物を語るのは勘違いもいいところ (そういう空気になってしまってるから仕方ないと)だけど、自分としては、 あの選択は良くないよ…こんな言葉は嫌でも使いたくなかったけど「子供 “も”見る映像」としては。
 できる限り情報を事前に遮断していたおかげで、リュウガの正体にも また唸ったのですが、こんなにかっこいいキャラだと知ってたらR&M シリーズの玩具も買ってたわなあ。浅倉、北岡の末路も「劇場版」という 枠の中では仕方なかったんだろうけど、これもなんか不完全燃焼。この映画 一番の話題だった加藤夏希は、いかにも井上敏樹の書くヒロインキャラで 存分に魅力的でありました。本当、加藤夏希はハタチすぎたらえらいいい女に なると(嬉)。

 キモはやっぱり、ラスの真司と蓮の会話ですかね…去年の夏休みでなく、 ちょうどTVでの最終回間際というこの時期に見たというのもあって、 やけにじっくり見入ってしまった…。「ガメラ3」っぽい終わり方も、 これもまた映画全体に流れる乾いた悲壮感を思えば良しとします。 1年間番組を見てきたファンとしては(もう宣言しちゃっていいや)。

 …ちなみに、この映画の真の見所は、ギャンブルででっかい家を建てた 蛭子能収氏と、ついに好き嫌いせずジャンクフードも食べるようになった 「アギト」の北条です(笑)。



1月14日(火)

 240番のペーパーをかけ終わった時点で、中性洗剤+クレンザー でパーツを洗浄します。んで昨日「龍騎」と一緒に借りてきた、 「タイムマシン」見ながら400番→800番のペーパー掛けです。 あくまで自分のやり方ながら、気の遠くなるような単純作業は、映画 (洋画の場合は吹き替え版)見ながら作業するのが退屈せんでいいです。

 さて2002年公開版「タイムマシン」、ジョージ・パル監督版の旧作に なかなかの敬意を守っていた映画でありました。ストーリー的には若干の アレンジも加えられ、主人公がタイムマシンを完成させる動機がかなり 明確なものになっているのは、ドラマ的に旧作にない悲壮さと焦燥感を 加えております。まるで13個のカードデッキを作ったどこかの お兄ちゃんみたいに(済まん)。

 そして主人公、世界崩壊の時代を経て、やってきました80万年後の世界。 パル版を見ている人間としては、「奴らは群れで攻めてくる」という 昨今のハリウッドの集団敵キャラまんまになってるモーロック族 がねえ…。時代の流れと技術の進歩上こうなっちゃうのは当然の帰結 として、ティム・バートン版「猿惑」のエテ公どもと動きが同じってのは…。 いかにも特殊メイクの手作り感漂う“ムービーモンスターの色気”を こよなく愛する人間としては、寂しい時代になったもんです。

 全体的にパル版の基本を守っているという(マネキンの演出とかも)点では 、リメイク映画としてはバートン版「猿惑」より遥かに理想的。ただ、 ああまでパル版への敬意を払いつつ、パル版で最もロマンティックだった 部分…一度自分の時代に戻った主人公が、聖書を含む三冊の本を持って 再び80万年後に旅立つ。その一冊は何の本なのかは明かされない…という クロージング。ここも残しておいて欲しかったなあとも思うけど。まあ、 主人公の台詞による伏線、“未来”を象徴するアクションとなる、 投げ飛ばされる×××(一応伏字)でよしとするか。



1月15日(水)

 例によって下地のガルグレーから塗装を始めました。もちろん 水性ホビーカラーです。

 塗装を始めたあたりでもう完成までの時期は概ね見えてきましたので、 そろそろ第2話本編の執筆に入らないと…。意地でもコミック版第1話 まんまにはしません(←今だけ強気)。



1月16日(木)

「DecisiveARM」代表、やまぎし様よりいいHPを教えていただきました。

http://imiju.hp.infoseek.co.jp/F/Findex.htm

 ぶわはははっ! こらええわ! 日頃あの番組で一番気になるキャラって よく掲示板にカキコしてたんですが、やっぱりこういうHP作ってる人は いたんだなあ・・・腹黒そうな微笑がタマラないです(卑笑)。

 そしてもうひとつ・・・、

http://mamao2.cside.com/contents/toys/bg/transform/tf2gbg.html

 うっわぁ・・・こら凄い。ハイ正直に。やっぱりなんだかんだ言っても 「作った」というのが一番偉いです。自分もこれだけのものを作れるよう 精進しないと。やまぎし様、教えていただいてありがとうございました。

 作業のほうはひたすら塗装です。朝、1時間早起きして下地に重ね塗り してから仕事に出かけ、帰ってきてからまた重ね塗り・・・。なんだか 凄く真面目な模型の作り方をしているような気がします(苦笑)。



1月17日(金)

 基本塗装も終了し、またもエナメルのハルレッドでスミ入れ。これであとは、 明日天気が良かったらイッキでつや消しスプレー吹いて終わらせたいんですが、 天気予報によると明日は雨…。

 サボる言い訳じゃないけれど、湿気の多い日はスプレー作業ってやりにくい んですよ…。経験ある方は多いと思いますが、吹いた塗料が一緒に空気中 の湿気まで模型に吹き付けてしまい、塗装した部分に白くカブった跡が… (泣)。



1月18日(土)

 模型をきちんと完成させたいんだという自分の清らかな祈りが天に 届きました。今日のお天気、冬の晴れ間です。イッキでしゅっしゅらしゅー っとつや消しスプレー吹き…。

 ICON・最量産人型多肢兵器、獣骸、完成です。

 そういうことで第2話の執筆作業も、本日いよいよ本格的に開始です。 ああ…もうなんか前回の反省が全然生きてないものになりそうな…(涙)。

 それで、スプレー吹きのつや消しクリアー塗料が乾く合間や、執筆作業の 気分転換中にバカな物作ってしまいました(笑)。

 

1月19日(日)

 第2話、アップです。実質上の第1話です。

 コミック版を読まれたことのない方、これが物語の発端となります。 もう既にコミック版を読んだという方、本文中何ヶ所か「?」と思われた 個所があったと思います。大丈夫。ない頭を絞って(一応)計算ずくで やっております。最終的な目標は、こちらのシナリオ版とコミック版が 相互に補完しあう物語として完成していくことです。どうぞ苦笑いしつつ、 御目を通していただけますよう時間を割いていただければ幸いです。

 それにしても、今回も痛感するのは自分の執筆能力のなさ…。「こんなとこ 本筋に関係ないからバッサリとカットしてまえ」というのが出来ない性格 というのは本当にいかんです。逆に、「なんでこういう所を書かないんだ。 これじゃ話が判りにくい」という風に説明不足にしてしまうのもいかんです。 要するに、きちんと話を筋立てする以前に、無駄が多いんですな(泣)。

 こんなことは創作に携わるほぼすべての人が一度は悩んだ道とも思います ので、泣き言はガンガン言いつつも、結局は量を重ねていくしかないんですね。 それこそ造形だろうが絵だろうが、「自分の好きなものを、人に見せる」 以上は。

 まあともかく、前回とあまりに時間が開きすぎたという反省もありますので …次回は造形サボってでももう少し早めのアップを目指します。拙い以前の 作品でありますが、どうぞ今後もよろしくお願いします。

(本日、第2話アップの記念に見た映画)

 一部でカルト邦画として話題の「血を吸う宇宙」、見ました。最高です。 最近では「ハリケンジャー」のおかげで子供にも顔が有名になった 三輪ひとみは、本当にこういう映画が似合う(笑)。彼女から諏訪太朗への 変身は最高であります(爆笑)。阿部寛の代表作は、間違いなく「ゴジラ 2000ミレニアム」とこの映画です。

 しかし、何より気になるのがこの映画のサントラ盤が存在するかと いうこと。本当、この映画は音楽が気になって気になって仕方なくなります から。いやあ、満腹満腹。久々にレンタルで映画借りて満点級の映画 見れましたです(喜)。

(先週騒ぐだけ騒いだので責任記入)

 ハイ、朝8時の…。だから「リセット」はよせっつったろーが ! 脚本が同じとはいえ、オーラスが「タイムレンジャー」と一緒だよ これじゃ!

 …「ギンガマン」の時も最終回でガッカリした思い出があるけど、小林靖子 って、話を盛り上げるのはうまいのに最後の最後でツメが甘くなる 傾向があるようです…先週主人公が感動的に死んだのがすべてムダ。 自分的には「劇場版最終回」の勝ち。


豪雪地帯酒店・第二事業部はものをつくりたいすべての人々を応援します。


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