2004年良かったモノ



「押忍先輩! ついに今年も来ましたであります! 年に一度だけ更新の 年間良かったモノ大賞であります!」
「いやー、毎年のことながら 今年もいかに手前がヲタくさく生きてましたって記録だからな… 本当は 人としてこんなもんわざわざリストアップせんほうがいいのかも 知れんが」
「でも先輩、自分がこの1年間いかに過ごしてきたかを振り返る記録と いうのは付けて損はないと思うであります。反省すべきところは反省し 次の年に向けての行動の指針となると思うであります」
「なんか偉そうに抜かしてやがるな…まあいいか、んじゃ今年も行ー くーぞー!」



「アニメ」

「んじゃさっそく行ってみるかー。まず2004年度アニメ大賞は 『鉄人28号(今川泰宏監督版)』に決定。なお、次点特別賞として 『機動戦士ガンダムSEEDデスティニー』を挙げておきます」
「先輩がまさか『SEEDデス様』に賞を出すとは思いませんでしたが?」
「『SEEDデス様』については、まずきちんと 視聴者を楽しませるエンタティメント として番組が成り立っているのが高評価。サンライズ作品として 高質な作画とロボアニメとしてのアクション演出と共に、なんだ かんだ言いつつ結局毎週見て爆笑させてもらってるからな。そして『鉄人』 については文句はなかろう」
「ロボットアニメとしての爽快感が少ない、横山ロボの使い方が イマイチという厳しい評価もあるでありますが」
「謎が謎を呼ぶ展開、視聴者を引き込む脚本と文芸面の完成度という点では 文句なしにこれが一番だよ。ロボット物としての爽快感は長谷川祐一の 漫画『皇帝の紋章』でフォロー」
「両者ともある意味原作を逸脱しすぎたリメイクではあります」

「押忍、他に注目どころだった作品については?」
『真月譚 月姫』のあんまりな出来がなあ…。 いえね、作画面とか物語構成の面とかはむしろ平均以上に良かったと 思うんだよ。ただ元よりヘビーユーザーな原作ファンが多い作品として、 視聴者の期待が監督の力量を上回っていたというのは不幸な 作品ではあったわな」
「監督面がどうのこうのという話なら 『トランスフォーマー スーパーリンク』もある意味 不幸な作品ではあります」
「前作『マイクロン伝説』の良質な文芸性はどこに行った!? 川越 淳 監督が 『新ゲッターロボ』作りたさに、あっさりと番組を抜けた混乱を ずっと引きずってしまった、あまりに不幸なトランスフォーマー25 周年記念作品」
「その『新ゲッターロボ』も、普通に燃えて見られるのは4話までだし …ここまでの石川 賢リスペクトぶりには感動すら覚えましたが」
「これはもうぶっちゃけて言うけどな、『真(チェンジ!)ゲッターロボ』 から一貫して、実は 川越 淳監督はユーザーが求める『ゲッター』を決して作ってはいない 。ソフトの売り上げが良好なせいか継続して監督を任されている けど、多くのユーザーは作品内容より『ゲッターロボ』のネームバリューに 魅力を感じているというのをどこかで覚悟決めてほしい。少なくとも コレ作るために『スパリン』犠牲にしたというのは俺納得できんし
「んではその他のアニメについては?」
「ついに地上波での放送も決まった 『ふたつのスピカ』の良質な出来も捨てがたいが、最初から原作 単行本5巻までという内容に決められていたせいか、イマイチ尻切れ トンボに終わったのが惜しい。同じく宇宙モノとしての 『プラネテス』は、なんとなく内容欲張りすぎという感想も 働くので個人的には『スピカ』に軍配。 『ボボボーボ・ボーボボ』は久々にジャンプ系アニメでは自分の中 でヒットしたんだけれど、放送局に冷遇され続けたというか…挙句には 地方局で放送打ち切り。続きが気になってるのにぃ(涙)」
「なんだかなあ」
「あと 『エリア88』があの長大な原作を短い話数でどうするのかと 思ってたら、構成のまとめ具合が非常に巧みだったというのは感心ポイント。 でも地上空母とかドリルミサイルとか崖の中の秘密基地とかの トンデモな部分をあっさり廃してたのは…今度作るときはぜひ 地上空母編を。 『銀河鉄道物語』は、松本零士アニメで育った世代には奇跡のような 名作。ただ視聴者を選ぶアニメではあるので…そういう意味で受賞は逃して しまいました。しかしこれは、大量生産掃いて捨てるカス萌えアニメなんか 見ているダメ若者も含めて、幅広い層に見てもらいたいアニメですハイ」
「ウチの地元ではまだ始まって間もないんですけど、 『Get Ride! アムドライバー』も割とアニメ感想サイトとかで 評判良くなってて、これも数少ないメカアクションアニメとして要 注目であります」
「今後、地元でマトモに放送され続けるかなあ…?」

「特撮」

「本気でシリーズ化されるとは、始まる前では思ってもいなかった 『超星神シリーズ』の躍進ぶりがたいしたもんだ」
「新機軸、新放送枠のヒーローが子供達に受け入れられたというのは、 ガキの頃からの特撮ヒーロー好きとしては嬉しいものがあるであります」
「終了を迎えた 『グランセイザー』について、東映の二本柱『戦隊』と『ライダー』 の安定性に惰性的に付き合ってる感覚も覚えていた視聴者としては、 やっぱり新ヒーロー登場のインパクトは強烈なものがあったな」
「確かに東映作品の安定性に比べればやや拙い面も目立ちましたけど、 番組が軌道に乗ってきた第2部インパクター編でのテンションの高さは、 2004年度最強の特撮キャラ インパクター・ロギアを輩出した意味においても特筆モノで あります。」
「きちんと『子供達に向かって、素直な特撮ヒーローを作る』という 姿勢がスタッフの中に出来上がっていたのが偉いんだよ。少なくとも 本作で特撮監督・川北紘一はオレの中でかなり男上げたよ」
「後続の 『ジャスティライザー』も、前作のヒットのおかげか大分 特撮面に予算掛けられるようになったし、今後も王道的ヒーロー番組として その辺期待して見れそうであります」
「とりあえず 幻星合神セット は番組にエールを送る意味でもゲット。あとライゼロスの ソフビ人形も、ぜひフラッグアイテムとして発売してほしいぞ」

「では、その槍玉に挙げてた東映作品については?」
『デカレンジャー』は、 期待したほどじゃなかったけど期待を裏切らずむしろ面白かった 出来。当初期待した東映刑事ドラマの過去の遺産からのフィードバック って実は思ったよりも導入されてなかったんだけど、破天荒で熱血漢の 新人刑事が仲間の刑事たちを引っ張っていくってドラマは、主人公の 心理的成長を見せるスワットモード登場編など素直に良かったと思う。 あと警察が主役という勧善懲悪的な話が判りやすかったのもヒット 要因。主題歌の歴代戦隊ソング最高のヒットも頷けるし」
「案外悪口が出ないでありますね」
「キャラクター的には、ボスとスワンさん(石野真子)のコンビが 最強すぎるし。いやあ、デカマスターには萌えた萌えた♪」
『仮面ライダー剣(ブレイド)』は?」
「これはもう、はっきりと言っておかなければダメ。 平成のライダーシリーズ最低の出来
「行き当たりばったりで話作ってるような、脚本の迷走ぶりが…」
「それ以前の問題として、きちんと主人公のキャラクターが作られて なかったのもなー。物語を構成するすべての要素を、未完成のまま見切り 発車してしまったが故の脱線と厳しく断じるべきだろうな。全編を通して 井上敏樹が脚本書いた回しか褒める部分がないってのも」
「先輩にしては、番組のオモチャも流用パーツ目当ての食玩プラモしか 買わなかったですから」
「ブレイラウザーは、なりきりグッズとしては久々に欲しいと思った アイテムだったんだけどね」

「ほんでもってとうとう 『ウルトラマンネクサス』も始まりましたけど?」
「始まった当初は拒否反応が先に出たが、最近やっと自分の中でエンジン かかってきて毎回毎回の展開が楽しみになってきた。ただ、多くの ファンや視聴者の中に ウルトラマンとはこうだ!ってのが根強くあるので、今後も 批判対象としてイロイロ言われるのは免れないと思う」
「きちんと見てみれば、『コスモス』なんかよかよっぽどマシな 出来なんですけどね」
「ちなみに副隊長萌え」
「もろ先輩のためみたいなヒロイン像であります」
「んでは、本年の特撮ベストは、今年も手塚昌明監督による東宝特撮映画 リスペクトを堪能させていただいただけでなく、ロボット怪獣・機龍の かっこよさに惚れ惚れしたという意味においても 『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』が受賞しました」
『ゴジラ・ファイナルウォーズ』、劇場で見たいなあ」

「映画」

「今年は 『ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲』が来ると思って たんですが」
『キル・ビル vol.2』が案外期待ハズレだった分な… 『修羅雪姫 怨み恋歌』もなかなかどうして捨てがたい」
「今年は石井輝男監督作品を見る機会を増やしましたでありますから。 あと今さらながら 岡本喜八監督作品があんなにも面白かったとは」
「岡本喜八に関しては石井輝男作品よりもよっぽどソフト化が充実 してるし、今後もぜひ楽しんで見ていこう♪」
「ではそろそろ本年ベストを」
『片腕カンフー対空とぶギロチン』。お前コレが映画って 奴だよ!」
「文句ないであります押忍! 文句なんか言おうものなら 監督・主演ジミー・ウォングさんにカンフー技の餌食にされるであります!
「世の中自分らが知らんだけで、おもろい映画はいくらでも埋もれているぜ といういい証明だったなあ。いやあ満腹満腹」

「模型」

「申し訳ないことに、店頭から姿を消す前にかろうじて購入できた エヴァ初号機F型装備以外はほぼガンプラばっかになるが…」
「まあ例年のことであります。特に今年は先輩待望の 1/100アストレイも発売されたし、『SEEDデス様』の放映開始 とあいまってわりかし選びやすいのではないかと思われるであります」
「その分、去年ベストのバクゥやグーンといった変なMSが全然 プラモ化されなかったのは機械獣好きとしては残念だが。まあ 本年度のベスト、新潟県中越地震当日に購入し、その作ってる最中に 被災を被ったという呪われた模型としてのインパクトから 1/144 HG-UC Gアーマーに大決定。もちろん、模型の流通再開後 真っ先に買い直した分模型そのものへの惚れこみもあるし」
1/144 HG-UC サイコガンダム なんかも先輩好みの逸品と思うでありますが?」
「基本的に 購入していない製品については一切コメントしません。もちろん サイコガンダム、金銭的余裕があればめっちゃ欲しいんだがなあ」

「ホビー類」

「年末に ニンテンドーDS、PSP発売とビッグ製品が 出たでありますね」
「パソコンとの連動性と今後のソフトの充実度という点ではPSP欲しいな 。とりあえず今後のソフトのラインナップ次第で購入を検討するです」
「んでオモチャ類ですが、ちょこちょこっとしか買わなかったけれど アムドライバーの商品大攻勢はハタ目にも凄かったであります」
「コナミのオモチャ参戦にかける意気込みの本気度をまざまざと見せ 付けられたというか…『超星神シリーズ』は怪獣ロボってのを明確に した意味でも、 幻星合神セットは惚れこんだオモチャのひとつ」
「ダイセイザー買わなかったですけど」
「定番、戦隊ロボについては今年は2号以降のロボのデザインがなあ… ライト&サウンドギミックのみならず、分離した単体メカそれぞれに 遊びがいがあるという出来の良さにおいて デカレンジャーロボは本当にイイ製品。てーか今年は戦隊ロボ コレしか買わんかったよ」
「トランスフォーマー関連では?」
「文句なしに オメガスプリーム。海外商品の情報が出てから、国内販売 されるまで一喜一憂して待ち望んでいただけに、その商品の ただバカでかいだけじゃない仕様は感動モノだった。 ウイングセイバーのカチッとした出来も高く評価してよいと」
「じゃあそろそろ今年のベストを」
「コレクションしやすい価格帯に、月イチで新メカ発売の話題性。 ブロック玩具的な楽しさと合体ロボとしてのデザインバリエーションの 豊富さ。もちろんシリーズを揃えるごとに遊びがいが広がる拡張性。 すべての要素を持って マシンロボ ムゲンバインシリーズを選ばせていただきます。 ちなみにシリーズのベストデザインはムゲンダイナーダブル」

「本」

「…どうするんですか? 活字については今年もとうとうあんまし読まない まんまであります」
「うーん…マトモに読んだのって 『空の境界』 『キャプテンフューチャー全集』と スニーカー文庫 『デモンベインシリーズ』ぐらいだしなあ…漫画については これまた新しいのをほとんど読んでない」
「2003年は、リンク先『蘭亭戦闘メカ研究所』様から紹介された 『ガンスリンガー・ガール』という思わぬ拾い物もありましたが」
「ともあれ今年は、作品的には新しいものではありませんが その企画を評して 創元SF文庫『キャプテンフューチャー全集』に表彰授与 いたします」
「とりあえず漫画界のほうでも、自分らが知らんだけでトンデモない 作品が世のどこかから現れていることと思います。そういう作品を 見つけ出す努力をする2005年にしたいであります」

「ゲーム」


「じゃあ今年は早々と発表。 『Fate/stay night(TYPE-MOON)』および 『CLANNAD(key)』のダブル受賞となります」
「おおっ、ある意味納得の結果!」
「なお、脚本賞については 『CROSS†CHANNEL(フライングシャイン)』および 『家族計画(D.O.)』のこれまたダブル受賞。なお、 審査員特別賞として 『機神咆哮デモンベイン(ニトロプラス/角川書店)』を 特に選ばせていただきました」
「非常に順当ともいえる受賞でありますね」
「『Fate』については、熱すぎるまでの伝奇アクション物として これはもう素直に物語世界に入り込んで楽しめた。『CLANNAD』は、 プレイ直後にも言ったけど、やっぱり新潟県中越地震の被災後にプレイ というのが、ちょうど家族や自分の住んでる町を見つめなおす環境と 重なっちゃってなあ…ある意味これを涙ぐみながらやった人間は 絶対親兄弟を泣かせるような犯罪をしない!とか思っちゃうよ」
「先輩の分際で、時々性善説に基いた言葉を発しやがるであります」
「脚本賞の2本については、大賞受賞作ほどの派手さはないけど 本当に脚本の妙に唸らされたり泣いたりしながらプレイした作品。 『家族計画』のPS2移植版、2005年2月発売のその日を楽しみに 待っております」
「『機神咆哮デモンベイン』については、元のパソゲー版からの パワーアップが非常に顕著だったであります」
「確かに元々はえちぃパソゲーからの移植モノではあるが、 全キャラに声が入るようになって、特にアンチクロスの方々の声優陣の 豪華さはロボアニメ好きを悶絶死させるほどのものがあるぞ。 新規ムービーのかっこよさに演出面の強化、ボーカル曲の追加と、 PS2移植に際してのこの豪華なパワーアップを前にあえて 言おう。 エロ目的以外でもはやパソゲー版に価値なし!
「…今使ってるデスクトップパソコン、元々そのパソゲー版 やりたさに導入したようなもんなのに」
「新作 『機神飛翔デモンベイン』についてもマヂ楽しみにしてます♪」



「では総評であります。

★アニメ部門… 『鉄人28号(今川泰宏監督版)』
 次点特別賞… 『機動戦士ガンダムSEEDデスティニー』

★特撮部門… 『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』

★映画部門… 『片腕カンフー対空とぶギロチン』

★模型部門… 『1/144 HG-UC Gアーマー』

★ホビー類部門… 『マシンロボ ムゲンバインシリーズ』

★本部門… 創元SF文庫『キャプテンフューチャー全集』

★ゲーム部門… 『Fate/stay night(TYPE-MOON)』、 『CLANNAD(key)』(ダブル受賞)
 脚本賞… 『CROSS†CHANNEL(フライングシャイン)』 『家族計画(D.O.)』(ダブル受賞)
 審査員特別賞… 『機神咆哮デモンベイン(ニトロプラス/角川書店)』

…という結果となりました」
「…てーか、なんか微妙に×ンダイ寄りだなオイ」
「現行のキャラクタービジネスが、ほとんど×ンダイ一色で 成り立っているかもという、あんまりよろしくない兆候ではあります」
「まあ、ともかく来年からは…






自分たちもこうしてリニューアルされて活躍するからよろしくね★」
「あ、今年の重大ニュースはやっぱり 新潟県中越地震であります」
「今さら抜かすなよ」
「被災したとき、心配してメール、掲示板へのカキコ、その他励ましの お手紙等送ってくださいました皆様、大変ありがとうございました。 皆様に支えられて『豪雪地帯酒店・第二事業部』、震災を乗り越え 今年も無事に年を越すことが出来ます」
「本コンテンツについての次回更新はまた1年後の予定です。それでは、 2005年も本HPをよろしくお願いします」


豪雪地帯酒店・第二事業部はものをつくりたいすべての人々を 応援します。


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